電磁波と子どもの発育:科学的見地からの考察

健康

電磁波と子どもの発育に関する現代の誤解

電磁波と子どもの発育に関して、SNSで様々な発信を見かけることがあるかもしれません。

私たちの生活にはスマホは欠かせませんし、自宅にWifiなどのネットワーク環境が整っている方がほとんどです。

また、調理には電子レンジも使うし、とにかく電磁波は身の回りにあふれているので、その電磁波と子どもの発育の関係性は気になるところです。

でも安心してください。

この記事では電磁波と子どもの発育に関して、それほど気にしなくていい理由をいくつか具体的に説明していきます。

電磁波と子どもの発育の関係性はまだ解明されていない

World Health Organization(WHO)などの専門機関は、低レベルの電磁場への曝露が人間の健康に害を及ぼすという証拠はないとしています。

つまり、私たちの日常生活レベルで触れる電磁波に関しては心配する必要が無いというのがWHOの結論になります。

ただし、EMF(低周波磁界)に関する研究は進行中であり、今後も慎重な対応が必要というのが答えになります。

電磁波とはなにか 発育との関係性は

電磁波(Electromagnetic Waves)とは、電場(電気的エネルギー)と磁場(磁気的エネルギー)が互いに関連しながら空間を伝わる波のことです。

これらの波は、光の速度で移動し、エネルギーを伝達します。

電磁波は様々なタイプに分類されます。

例えば、可視光(私たちが目で見ることができる光)、赤外線(暖かさとして感じる)、紫外線(太陽光に含まれる)、X線(医療診断で使用される)、マイクロ波(Wi-Fiや5Gなどの通信回線、電子レンジで使用される)、ラジオ波(ラジオ通信で使用される)などがあります。

電磁波は自然界にも存在し、太陽や星などから放出されています。

また、人工的にも生成され、通信、放送、医療、産業など様々な分野で利用されています。

電磁波の安全性や健康への影響に関する研究は進行中ですが、一般的には非電離放射線(低エネルギーの電磁波)は比較的安全とされていますが、長時間の高強度曝露に関しては議論があります。

高周波の電磁波の種類とは

高周波の電磁波とは、一般的に周波数が比較的高い電磁波のことを指します。

これには以下のようなものが含まれます:

  • ラジオ波:通信や放送に使用される周波数帯。これにはAMおよびFMラジオ放送、テレビ放送、携帯電話、Wi-Fiなどが含まれます。
  • マイクロ波:携帯電話、無線LAN(Wi-Fi)、電子レンジ、一部のレーダーシステムなどで使用される周波数帯。
  • 赤外線:遠赤外線ヒーターやリモコン、一部の通信システムで使用される。
  • 可視光:太陽光や照明が放つ、人間の目で直接見ることができる電磁波。
  • 紫外線:太陽からの自然な光に含まれるが、日焼けマシンなどの人工光源からも放出される。

これらの電磁波は、特に高周波の範囲において、生体に影響を及ぼす可能性があります。

しかし、これらの影響の程度や具体的な健康リスクについては、研究が続けられています。

たつ
たつ

「電磁波は身体に悪い」というのは、紫外線を浴び続けるとガンになるというのも含まれるのです。一概に「電磁波」と言っている場合は注意が必要ですね。

特に、携帯電話やWi-Fiなどの通信技術から放出されるマイクロ波の影響に関する研究が注目されています。

電磁波の影響はDNAにも?子どもの発育や疾患との関係性は

人体の神経信号は生体電気によるものという話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?

つまり体の中を走る神経を通るのは電気信号で、その信号が脳から指令を末端に出すということです。

ここで、 「これらの生体電気は電磁波で狂わされる」だったり「DNAも伝導体だから電磁波の影響を受ける」といった説が出てくるのですが、これはまだ科学的に解明されていないということを理解しましょう。

欧米でのデジタル技術の健康への影響に関する研究では、非電離電磁界(EMF)が直接DNAや細胞に損傷を与えるメカニズムは特定されていません。

しかし、子どもにおける白血病や脳腫瘍などの疾患と非電離EMFの間の関連性を調査した研究があります。

これらの研究では一貫した証拠は見つかっていません。

例えば、高磁場下での生活と子どもの白血病リスクのわずかな増加がいくつかの研究で示されましたが、これらの結果は限定的であり、解釈には慎重である必要があります。

また、Wi-Fiや携帯電話基地局への曝露に関する研究でも、子どもの癌リスクの増加は確認されていません​​。

スマホの普及で電磁波を浴びる頻度が増えたから子どもの発達障害も増えた?

スマートフォンの普及によって、電磁波にさらされる時間が増えて発達障害が増えたという話を聞いたことはありませんか?

一般的に、スマートフォンの使用が増加していることは事実ですが、それが直接的に子どもたちの発達障害の数の増加に関連しているかどうかは、複雑な問題です。

発達障害の診断が増加している理由は多岐にわたり、それには医療の進歩、診断基準の変更、意識の高まりなどが含まれる可能性があります。

つまり直接的な因果関係は科学的に解明されていないという状況なのです。

たつ
たつ

スマホやインターネットの普及で、「発達障害」という言葉の認知度が広がったり、簡単に特徴を調べられるようになって医師にかかる人の数がそもそも増えたのも理由として考えられますね。

また、スマートフォンの使用によって脳の血流が減少するという説明をするお医者さんもいます。

これに関しては、直接的な科学的証拠を提供する研究は非常に限られていますです。

例えば、ある研究では、健康な被験者において、携帯電話の電磁界(EMF)が脳波に与える影響を調査しましたが、この研究では具体的に脳血流の減少については言及されていません​​。

送電線や携帯電話基地局の近くに住むのは発育に悪影響?

電磁波が送電線や携帯電話基地局の近くに住む人々に与える影響については、多くの研究が行われていますが、結果は一様ではありません。

一部の研究では、非電離電磁界(EMF)への曝露と特定の健康問題(例えば白血病や脳腫瘍などの癌リスク)との間に関連が示唆されていますが、この関連性についてはまだ明確な結論が出ていません。

1979年の研究で送電線近くの居住と子供の癌との関連が示唆されましたが、その後の研究では一貫した結果が得られていません。

例えば、一部の研究では、非常に高いレベルの磁場がある家庭でのみ関連が見られたり、あるいは全く関連が見られなかったりしています​​。

また、送電線や携帯電話基地局の近くに住む人々が頭痛、不眠、アレルギー、うつ病などの精神的な症状を経験する可能性については、さまざまな意見があります。

ある研究では、携帯電話基地局の近くに住む人々の間で物理的な症状の報告が増加していることが示されていますが、これらの症状は電磁波曝露に特有のものではなく、他の要因によるものかもしれません​​。

これらの情報を総合すると、送電線や携帯電話基地局の近くに住む人々が電磁波の影響を受けやすいかどうかについては、科学的な根拠があるとは言えないということです

また、特定の健康問題(頭痛、不眠、アレルギー、うつ病など)と電磁波の曝露との間の直接的な因果関係を示す明確な証拠はまだ限定的です。

まとめ

結論としてはこの分野はまだ科学的な根拠が乏しく、WHOとしては低レベルの電磁場への曝露が人間の健康に害を及ぼすという証拠はないとしています。

こういった話をもしも聞いたらちょっと立ち止まって考えてみてください。

もしかしてその話、根拠がないかもしれませんよ。

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